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炎症性腸疾患

下痢、下血、腹痛などの消化管に由来する症状の他に、原因不明の発熱や貧血など、一見おなかとは関係なさそうな症状を呈する病気の一つとして、炎症性腸疾患(IBDと略されます)と言われるものがあり、その代表と言えるのが「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」です。両者は違う疾患ですが、①比較的若いころに発症する(潰瘍性大腸炎は20~30歳台、クローン病は10~20歳代)②原因が完全には特定されておらず根治的な治療法が確立されていない③患者数が多い④症状が似ている、などの共通点があり、IBDの中でも特に注目されていると言えます。

いずれの疾患も根治的な治療法は確立されていないとはいえ、近年、様々な新薬が登場してきていることにより、完治に近い状態(寛解といいます)を目指すことが可能になってきました。その反面、治療が複雑になってきたため、その患者さまにとって本当に適切な治療を選択することが難しくなってきています(不十分な治療、必要以上に強い治療になる、など)。また、その場しのぎの治療ではなく、患者さまの生活習慣や生活の質(QOL)も考慮した、長期的な視野に立った治療を行う必要があります。そのためにはやはり、豊富な治療経験と最新の知見を取り入れた診療を行える医療機関で治療を受けることが重要です。また、医療機関との付き合いが長くなる分、担当主治医や看護師、栄養士などの医療スタッフと上手に付き合っていくことも大事なポイントになります。

現在全国で、潰瘍性大腸炎は約16万人、クローン病は約4万人いるといわれています。当院には潰瘍性大腸炎の方が約300人、クローン病の方が約100人通院されており、東播地区におけるIBD診療の中核を担っています。最新の治療も含めた適切な治療法の選択、できる限り苦痛を軽減した検査、患者さまの希望や思いを重視した診療を心がけています。また、定期的に患者さまへの勉強会や交流会を開催し、患者さまがよりよく疾患と向き合っていただけるようにお手伝いをさせていただいております。

なお、各疾患の詳しい説明は下記のホームページなどをご参照ください。

難病情報センター

潰瘍性大腸炎(指定難病97)クローン病 (指定難病96)