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診療部|心臓血管外科:医療記事

「よくわかる循環器疾患ー深部静脈血栓症の診断と治療編ー」

診断と検査


静脈造影、超音波検査、造影CT、MRA(核磁気共鳴検査)、血流シンチなどを行い血栓による静脈閉塞を診断します(実際、外来では下肢静脈エコー検査を施行しますが)。また原因となる血液凝固異常の有無や、血栓を生じたことを確認する血液検査も施行します。


治療


深部静脈血栓症治療のゴールは、


1. 急性期の浮腫、疼痛などの局所症状の軽減

2. 肺塞栓症の予防

3. 静脈炎後遺症

の予防の3点です。


急性期では浮腫や疼痛が軽減するまで安静を保ち、疼痛に対しては非ステロイド抗炎症薬の投与をおこないます。また以下の抗凝固療法を基本とし、必要に応じて血栓溶解療法を追加します。


1. 抗凝固療法新たな血栓の生成を予防し、自己が持つ血栓溶解力に期待する治療の第一選択であり、副作用として出血の危険性があるため、通常はどの程度の抗凝固力であるかを調べながら使用します。急性期にはヘパリンやより出血の副作用が少ない低分子ヘパリン、慢性期にはワーファリンが用いられます。
2. 血栓溶解療法発症早期であればウロキナーゼなどの血栓溶解薬の全身投与は、静脈弁の破壊を防いで、血栓症後の浮腫などを軽減する目的で急性期に用いることがありますが、高齢者では出血の危険が高くなります。また比較的早期であれば、カテーテルを挿入し、血栓溶解剤を用いた線溶療法も試みられます。
3. 血栓除去術発症後数日以内なら部位によりカテーテル等にて摘出できることもあります。
4. 下大静脈フィルター留置術適切な抗凝固療法でも肺塞栓が再発する症例などに使用します。



慢性期では特に下肢の静脈血栓では皮膚の衛生には気をつけて下さい。またうっ血予防のため寝るときにはすこし下肢を高くしましょう。下肢の静脈瘤や浮腫が残る場合には弾力ストッキングを使用がすすめられます。






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