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診療部|整形外科:医療記事

変形性股関節症と人工股関節置換術

変形性関節症とは股関節の軟骨が、磨耗や加齢によってすり減ることで起こり、股関節の変形・破壊をきたす疾患です。その結果、股関節の痛み、歩行障害など著しい機能障害を引き起こします。子供の頃からの先天性股関節脱臼の後遺症や、臼蓋形成不全などが原因となることが多いのですが、加齢により軟骨が徐々に減ってしまうことが原因になることもあります。

症状としては、歩行時などに脚の付け根(股関節)が痛み、股関節の動きが制限されるようになります。 変形性股関節症は、時間をかけて進行し、次第に症状が重くなります。一度傷ついた軟骨が回復することは難しいですが、早い段階から診断を受け、適切な処置を行うことで進行を遅らせることができます。

股関節の破壊が軽い場合は、体重のコントロール、杖の使用、筋力トレーニング、鎮痛剤の服用などの保存的治療で症状が改善される場合があります。しかし、股関節の破壊が重度の場合は、それらの方法ではもはや症状の改善が期待できないことが多く、骨切り術や、人工関節置換などの観血的治療をします。人工関節置換術の利点は、いたんだ関節部分を取り替えることによって、痛みが取れ、スムーズな動きを再建できることです。多くの患者さまがこの手術を受けたあと、快適な日常生活を送っています。

人工関節置換術の具体的方法ですが、破壊された骨を切除の上、基本的にはドーム型の臼蓋ソケットと呼ばれる屋根の部分と、棒状のステムと呼ばれる柱の部分を連結します。関節部分は骨頭(セラミックや金属などで出来ています)と人工の軟骨(高分子ポリエチレンなど)で形成されます。

手術翌日から理学療法士により徐々に可動域を拡げると同時に筋力も鍛えていきます。移動については1週間後、車椅子を許可します。術後2週経過後より立位から歩行の訓練も始まります。順調にいけば術後約1ヶ月半で日常生活に戻ります。

人工股関節置換術の注意すべき合併症としては以下のようなことがあります。

1)感染

まれに手術創部より関節内に細菌が侵入し感染することがあります。その頻度は0.2〜0.3%といわれています。

2)人工関節の緩み・破損

人工関節にも耐用年数があり、患者さまの身体的条件・生活環境・職業環境・体重など、多くの要素に影響されますが、現在のところ一般的に15年〜20年と言われています。

3)深部静脈血栓症・肺塞栓症

下肢手術全般の合併症としても最近問題になってきていますが、静脈血栓症(血管内で固まった血液)やその血栓が飛んで肺の血管を詰らせる肺塞栓などが生じ、重大な症状が出現することがあります(約1%)。予防も行いますが、術後早期から積極的に足首の関節を自分で動かすことが大事です。

4)人工関節の脱臼

術後筋力が不十分なときに不用意な姿勢をとると股関節の向きによって人工関節が脱臼することがあります。その場合は直ちに整復を行いますが、しばらくの間股関節を固定しておく必要があります。


手すりや杖などを使用して人工関節部への負担を軽減し、さらに転倒を防止する、適切な体重を維持する、など患者さま自身が医師の指示の重要性を理解し、実践することが、可能な限り長く人工関節の寿命を保つための秘訣となります。特に手術後の定期検診を受けられることはとても大切です。

人工股関節置換術は、股関節痛を軽減し、日常生活上での行動範囲を広げる手助けとなり、生活の質を向上させる大きな手段です。しかし、決して小さな手術ではありません。医師から人工関節置換術についての長所、短所の説明を十分に聞き、納得された上で手術を決定することをおすすめします。




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