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診療部|循環器内科

2017年7月に当院が大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)施設に認定されました

循環器内科 黒田 優


大動脈弁狭窄症に対してカテーテルにより弁を留置してくるという治療法(TAVI)が2013年から日本でも行われるようになりました。
TAVIの施設認定は厳しくハードルが高いものでしたが、当院でも準備が整い、2017年7月にTAVI施設に認定されました(http://j-tavr.com/facility.html)。今後、手術の難しい高齢者に対して、より低侵襲な治療法を提供できるよう精進してまいります。
以下に、大動脈弁狭窄症およびTAVIを含めた大動脈弁狭窄症に対する治療、そしてTAVIに関しての詳細を記載したいと思います。(以下の図等はエドワーズライフサイエンス社 ホームページより)

【大動脈弁狭窄症とは】
大動脈弁は心臓から全身に血液を送る大動脈の起始部にある逆流防止の扉で、この弁の開口部が狭くなった状態が大動脈弁狭窄です。大動脈弁狭窄症が高度となると、心臓から全身への血流が低下し、また心拍出の際の負荷が増大するため、心不全や狭心症様症状、失神などの症状をきたします。


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【3つの治療法】
@内科治療
薬で症状をやわらげたり、進行を遅らせたりすることは可能です。ただし、薬で根治はできません。
A外科的治療
弁置換術:
弁を根本的に治療するためには、弁の取り換えが必要です。開胸手術をして、悪くなった弁を人工弁に取り換えます。
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Bカテーテルによる治療
経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI):
重度の大動脈弁狭窄症に対する新しい治療法です。開胸することなく、また心臓を止めることなく、カテーテルを使って、患者さんの大動脈弁を人工弁に置き換えます。
TAVIには2通りのアプローチがあります
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T.経大腿動脈アプローチ(太ももの付け根の血管から挿入するアプローチ方法)

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U.経心尖アプローチ(肋骨の間を小さく切開し、心臓の尖端からアプローチする方法)

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●TAVIの適応患者さま
高齢のために体力が低下している患者さまや、他の疾患などのリスクがある患者さまなど、外科的手術が困難な患者さまが対象となります。

例えば、
・ご高齢の方
・大動脈が高度に石灰化している方
・胸部に対する外科手術の既往のある方
・冠動脈バイパス手術の既往のある方
・頸動脈狭窄や慢性閉塞性肺疾患(COPD)
・肝硬変などの合併症のある方

●TAVIの特徴
@開胸することなく、また心臓を止めることなく、カテーテルを使って人工弁を心臓に留置します。
A患者さまの体への負担が少なく、入院期間も短いのが特徴です。

●TAVIの注意点
TAVIが開始されてからまだ10年程度しか経っておらず、それ以上の長期成績が まだ明らかではありません。
TAVIは高齢のために体力が低下している患者さまや、他の疾患などのリスクを持っている患者さまなど、外科的手術が困難な患者さまが対象の治療法です。
治療に伴い、合併症が発生することもあるため、治療実施の判断には医師の診断が必要です。

●ハートチームによる治療
TAVIの治療には様々な診療科が協力して治療にあたる「ハートチーム」が結成されます。各専門分野の知識、経験により、患者さまに一番良い治療を選択し、術後管理までその全てのプロセスを「ハートチーム」で行います。

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●TAVIにかかる時間と費用
治療には健康保険、高額療養費制度が適用されます。費用は年齢や所得によって異なりますが、おおよそ5万〜30万円です。
※部屋代、食事代は別途必要です。上記はあくまで概算です。

●TAVIの治療後のこと

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野菜、魚や肉類、乳製品など、栄養を考えたバランスの良い食事を摂りましょう。とくに、摂取カロリーや水分、塩分の量は、医師の指示に従ってください。なお、サプリメントの摂取には注意が必要です。とくにカルシウムは生体弁組織の耐久性を弱めるとされているので、医師に相談してください。また、アルコールは心臓に負担をかけるため、飲みすぎには注意しましょう。
運動レベルは医師と相談して決めてください。運動プログラムに従った適度な運動は、心臓の負担を軽減しライフスタイルを維持するためにも重要となります。また、新たなスポーツを始める際は、医師に相談してください。


●TAVIのQ&A(よくある質問)
Q.どんな人がTAVIに適応しますか?
A.一般的には、ご高齢のため体力が低下している、もしくはその他の疾患などのリスクを持っているなど、 外科的治療ができなかった重度の大動脈弁狭窄症患者にとって、TAVIが治療の選択肢の一つになります。 気になる症状がありましたら、お近くの医療機関にご相談下さい。

Q.年齢が若くてもTAVIを受けられますか?
A.TAVIが開始されてからまだ10年程度しか経っておらず、それ以上の長期成績がまだ明らかではありません。 そのため、現在では60-70歳程度までの患者さまであれば通常、長期成績も担保されている外科的弁置換術が標準治療となります。 しかし、これまで何度か開胸手術を受けたり、手術の危険性が高い方などは、TAVIの適応が検討されます。

Q.自分が大動脈弁狭窄症かどうかを知りたいですがどうすればいいですか?
A.以下の症状に心当たりのある方は、お近くの医療機関にご相談ください。聴診やエコー検査で診断を受けることになります。
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Q.治療による痛みはありますか?
A.治療は基本的に全身麻酔で行われますので、痛みを感じる事はありません。

Q.TAVIで使われる生体弁の耐久性はどのぐらいですか?
A.非臨床試験(加速耐久性試験)において5年相当の耐久性を有することが確認されています。 また、文献よりTAVI生体弁留置後の5年フォローが出来た88人の追跡調査において、再治療を必要とする生体弁の 構造的劣化は見られなかったという報告がされています。このことから、少なくとも5年の耐久性は確認されていると考えられます。 また、外科的弁置換術に使用されている牛心のう膜生体弁に関しては、20年以上の長期成績が既に報告されています。

このように、これまで外科的治療を諦めざるを得なかった重度大動脈弁狭窄症の患者さまにとって、新たな治療の道が開かれました。大動脈弁狭窄症は、治療しないで放置すれば突然死に至る可能性もあります。症状に心当たりがある方はお早めに明石医療センターを受診してください。

【当院を受診するには】
循環器専門医が平日どの曜日も外来をしております。かかりつけの先生からのご紹介でも、直接ご来院いただいても(紹介状がない場合は別途料金がかかる場合がございます)、心臓に関してお困りのことがございましたら真摯に対応させていただきますので、診療担当表をご確認の上、受付時間内にお越し下さい。
特に、循環器内科は月曜日および火曜日(黒田医師)、心臓血管外科は火曜日(林医師)、水曜日(岡本医師)、木曜日(戸部医師)は、弁膜症外来として稼働しております。



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